「ハイアット セントリック 銀座 東京で建築美を体感|東京建築祭2025レポート」

こんにちは!今回は、東京建築祭で訪れた「ハイアット セントリック 銀座 東京」での建築見学体験をレポートいたします。結論からお伝えすると…とてもわくわくして、楽しく、心から感動した1日でした😊✨
設計部の方と参加した今回の見学は、普段は立ち入ることのできないバックオフィスや客室エリアを、ホテル総支配人の内山様と鹿島建設の田中様のご案内でじっくりと見学できる特別な機会でした。
🏛️東京建築祭 2025|公式サイト
➡https://tokyo2025.kenchikusai.jp/

🏨ハイアット セントリック 銀座 東京|公式サイト
➡ https://www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/hyatt-centric-ginza-tokyo/tyoct
ハイアット セントリック 銀座 東京の総支配人・内山様、そして鹿島建設で設計に携わられた田中様のお二方にご案内いただきました。 お二人ともホスピタリティや空間に込めた想いを熱心に語ってくださいました。空間だけでなく人の魅力にも引き込まれる、そんな時間に✨


■建築の魅力と歴史背景
現在のホテルが建つ場所は、かつて「朝日新聞社 東京本社」があった歴史ある土地。明治から昭和初期にかけて、銀座周辺には多くの新聞社が立ち並び、“メディアの街・銀座”という一面がありました。
その敷地に建つのが、地上12階・地下3階、延床面積18,459.86㎡、全164室のハイアット セントリック 銀座 東京。 設計・監理はKAJIMA DESIGN、内装はストリックランド。銀座という街の伝統と革新を融合させたデザインは、訪れる人の記憶に強く残ります。
■「灯りを絶やさずに」ガス灯に込められた想い
ハイアット セントリック 銀座 東京の建つこの場所は、かつて東京朝日新聞社があった歴史ある地。明治の文豪・夏目漱石や石川啄木もこの社屋で働いていたとされ、ホテル前には、石川啄木の句碑がひっそりと佇んでいます。
「京橋の瀧山町の 新聞社 灯ともる頃の いそがしさかな」
この句には、夜遅くまで灯りがともる新聞社の忙しさと、当時の銀座を照らしたガス灯の風景が刻まれています。
日本で初めてガス灯が使われた街・銀座。その歴史を受け継ぐように、ホテルのエントランス正面、駐車場方面にもガス灯が設置されていました。
設計を担当された鹿島建設の田中様は、このホテルの在り方をこう語ってくださいました。
「100年の灯」格式ある銀座の街並みを継承しながら、
新しい文化や情報を発信していくインターフェイスでありたい。
時代を超えて、人や街、文化を静かに照らし続けるその火は、単なる装飾ではなく、都市と人の記憶をつなぐ象徴的な存在なのだと感じました。
■エントランス
1階エントランスに入るとカラフルなアートが出迎えてくれます。銀座の街を写したフィルムがモチーフで、約800点の画像を印刷の4原色で分類しているのだそう。こちらのガラスは美術館でも使われている透明度の高いガラスだそうです。とてもきれいで眺めているだけでわくわくしますね!



こちらは朝日新聞社で使われていた活字を使用した銀座の街のオブジェ。ホテルの場所は赤くなっているところです。

活字の版・板を並べ文章にし、塗料を塗って印刷する方法を活版印刷といいます。今ではプリンタで印刷するのが主流なので、あまり馴染みはないかもしれませんね。エントランスの活字は反転していませんが、組版で使われるものは反転文字になります。
■ 柱がない!? 階段が主役のロビー空間
エレベーターでフロントのある4階に上がると、中央には視線をさえぎる柱が一切ない、ダイナミックな階段が登場!蹴込み部分には活版印刷をイメージした文字があしらわれ、元・朝日新聞社の跡地であることを象徴するような演出がされていました。
その下にあるバー空間も印象的で、階段が舞台のように空間全体を演出していました。


■ アートと好奇心が誘うラウンジ体験
階段を上がった先には、客室3〜4室分のスペースを大胆にカットして吹き抜けとして確保したロビーペースが広がります。 高い天井と自然光、圧倒的な開放感。そこにあるだけで心地よさを感じる贅沢な空間でした。

階段下にはバーが広がり、夜にはさらに雰囲気が高まる大人の空間になりそう! 家具はすべてオリジナルの一点もので「Mix&Match」をテーマに、わざと不揃いなソファや椅子が置かれています。それがまた統一感があるおしゃれな空間に。ロビーの照明は、入口にもあった“ガス灯”をモチーフにデザインされたとのこと。



■フレンドリーなフロント
チェックインのカウンターは正方形で、対面ではなく、スタッフと横並びで手続きするスタイル。カジュアルでフレンドリーなスタイルを意識して作られたそうです!


■ 工夫が光るスタンダードルーム
スタンダードルームはツインタイプで、あえて大きなデスクを置かず、ガラステーブルと洗面台・デスク・ミニバーが一体化したマルチファンクションテーブルが設置され印象的でした。


一見、普通のデスクに見えますが、開けてみると洗面台として利用できます。タオル、アメニティ、カトラリーなども収納されており、限られたスペースを有効的活用。 また、窓際の襖風デザインにより空間の奥行きを演出し、部屋の広さ以上の開放感を感じさせてくれる工夫が随所に。室内アートも高橋信雅氏によるもので、空間全体の一体感がとても心地よかったです。

■贅沢な動線と居心地。スイートルーム
スイートルームでは、リビング・ベッドルーム・バスルームが回遊できる動線設計となっており、まさに“滞在する体験”を意識した空間。随所に和のエッセンスが散りばめられていて、外国人ゲストにも好まれる工夫が感じられました。




■館内アート
館内には、銀座をテーマにしたおしゃれなアートが点在。元・朝日新聞社 東京本社があった歴史ある土地への記憶にインスピレーションを受けたアートやインテリアが飾られています。ホテル全体が美術館のようにアートが盛りだくさん!どこを切り取っても絵になって撮影が楽しかったです✨








エレベーターホールも見どころのひとつ。フロア番号が“数字+素材アート”で構成されていて、思わず写真を撮りたくなる仕掛けばかり。ルームナンバーもすべて活字のデザインでした。



また、1階のエントランスから駐車場に抜ける通路の壁面には、開業1周年を記念して制作された高橋信雅氏の作品が!約一週間ほどホテルに宿泊しながら直接通路に描いたのだそうです。作品にはスタッフの姿や当時宿泊していたゲストの姿も描かれているとか、じっくりと見るのも楽しそうですね。
■ジムも充実
ジムの壁お洒落でした。 実際の銀座周辺がイメージに沿ったフォントで表現されています。黄緑の大きいフォントが皇居。イメージによって漢字やローマ字で表現。楽しく眺めながら、運動が出来そうですね。


■ “おもてなし”が通ずるところ
見学中、最も驚いたのがバックオフィスの充実ぶり! 社員のメッセージカードやお菓子コーナー、ドリンク、アイス、マッサージチェア、ゲーム台やフィギュアなどが揃い、「遊び心」と「心遣い」が詰まった空間にほっこり。






社員食堂もアメリカンダイナーのような明るく開放的なデザインで、ここに集うスタッフのエネルギーを感じて、「ここで働きたい!」と思わせてくれるような場所でした。





■ テラスと多目的スペースも充実
キッチン向かいには、可動式の間仕切りを活用した多目的スペースが用意されており、用途に応じて柔軟に使える設計がされていました。





約40mの並木通り沿いのテラスでは、時間、季節ごとに刻々と変化する銀座の情景を臨めます。約86m²のプライベートダイニングルーム(個室)では銀座の街並みを眺めながら食事を楽しめます。お食事は店内も素敵ですが是非贅沢な景色が楽しめるテラス席もおすすめです。テラスは屋外とつながりながらもプライベート感が保たれていて、開放感と安心感を両立した素敵な空間になっていました。


■ランチは「NAMIKI667」で
3階にあるレストラン「NAMIKI667」でのランチも素晴らしい時間でした。 銀座・並木通りを眺めながら、美しい料理に舌鼓。空間と料理、そして街の景色が一体となるような、贅沢な体験でした✨
「NAMIKI667」








■街と人をつなぐ、小さな灯りのように
銀座の中心で、街の魅力を発信し続ける「ハイアット セントリック 銀座 東京」。
その空間には、格式と自由さ、そしてあたたかなおもてなしの心が流れていました。
内山総支配人の「ホテルは情報のインターフェイスであり、街との接点である」という言葉には、“ただの滞在”ではない“体験”を届けたいという、強い想いが込められていたように感じます。
この感覚は、私たちが新たに始めようとしている民泊事業にもどこか重なります。
訪れる方々にとって、その街やその暮らしの空気を感じてもらえるような場所でありたい。
そんなふうに、小さな光でもいいから、誰かの旅の途中をそっと照らせたら…そう思います。
この体験がくれた学びと感動を胸に、私たちもまた、自分たちのスタイルで「人と街をつなぐ灯り」をともしていけたらと思っています✨

■ 最後に…感謝をこめて
このような貴重な機会を提供してくださった東京建築祭スタッフの方、ハイアット セントリック 銀座 東京の皆様、そしてご案内くださった総支配人・内山様、鹿島建設の田中様に心より感謝申し上げます。
内山様がバックオフィスでご自身のフィギュアをご紹介している時に「いかに愛されているか(笑)」と笑顔で話してくださった姿がとても印象的で、チームから信頼されている様子が空間にも表れているようでした。
私たちも、関わるすべての人にとって“心がほっとする空間”を届けていけるよう、日々を積み重ねていきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました!


帰り際に設計部の方と記念写真📸
建築の力を体感しながら、たくさん学んで、たくさん笑った一日でした😊
この日の気づきや感動を、これからの仕事に活かしていきたいと思います!
🏨ハイアット セントリック 銀座 東京|公式サイト
銀座並木通りに位置する、街とつながるライフスタイルホテル。客室・レストラン・アートが織りなす、五感に響く滞在体験を。
➡ https://www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/hyatt-centric-ginza-tokyo/tyoct
🏛️東京建築祭 2025|公式サイト
東京の建築と街の魅力を再発見する特別イベント。
一般非公開の建物も見学できる貴重な機会です。
➡https://tokyo2025.kenchikusai.jp/
🎨アーティスト 高橋信雅 公式サイト(PORTFOLIO)
ホテル内の壁画やイラストを手がけたアーティスト。
新聞文化や銀座の記憶をモチーフに、独自のアート世界を展開。
➡https://www.nobumasatakahashi.com/illust.html